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zoom RSS 期末テストの光景

<<   作成日時 : 2008/07/17 22:17   >>

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「よお、数学どうだった?」

「聞くなよ〜」

「気にすんな、俺だって散々だぜ」

「あーあー。社会に出てからXだのYだの使わないんだからさ、数学って無くたって良くねえ?」

「だよなあ、足し算引き算割り算掛け算できりゃ充分だって」

「算数の範囲で人生間に合うよな」

「充分充分」

「因数分解なんてぜーったいしないよな」

「しないしない」

「あ。あと古文もいらねえよな」

「いらないいらない。日常会話で使ってない言葉なんか勉強したって意味ない」

「いたずらになりけり、って日常で言ったことあるかお前」

「あるわけねえじゃん!」

「だよなあ!」

「……ところで『いたずらになりけり』ってどんな意味だっけ」

「…………」

「…………」

「……わかんね」

「わかんねえのに口に出したの? お前」

「うるせえっ。そっちだってわかんねえくせにっ」

「まあな」

「……ところでよ。確か、次のテストの範囲って教科書の十八ページまでだったよな」

「勉強したか?」

「してねえしてねえ。教科書広げるとこまではしたけど、死ぬほど眠くってさ」

「努力する姿勢だけでも素晴らしいだろ。俺、あきらめて漫才の番組見てたぜ」

「あきらめたのかよ!」

「ストレスためたら体に悪いじゃねえかよ」

「テストで赤点取ったら、追試で夏休みつぶれるって話だぞ」

「マジで?」

「マジ」

「うわーストレスたまるわー」

「遅かれ早かれストレスは来るってことだな。世知辛いねえ」

「まったくだ」

「次のテストはロポラ星語かあ」

「たぶんロポラ星に行く機会なんて一生ないんだから、いらねえよなあ」

「あそこまで行くのって、とんでもなく金かかるからな」

「あの星の言葉って発音めんどくさいし、文字もやたら画数多いよなあ」

「もっとシンプルに生きろってんだよな」

「そうそう。めんどくさいライフスタイルだから、頭が二つもいるんだよ」

「言えてるね」


――現在から見て、遠い遠い未来の話。

他の惑星との交流が盛んになった時代の地球。
夏休み前の、とある学校にて。

キーンコーンカーンコーン……。

「うわあ〜、またテストかあ」

「がんばれ〜」

「お前もな」

そう言って、目玉が三つある少年と、トカゲのような尻尾が生えている少年は、それぞれの席に戻った。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
>ロポラ星に行く機会なんて一生ない
うう、そんなこといったら、わたしが海外で暮らす経験なんてもう見込めそうもないから、英語なんていらなかったし。
始まりがどこにでもある日常のようなのに、最後に意外な設定が明かされて、楽しかったです。
つる
2008/07/18 23:25
感想ありがとうございます。

中高生ってこういうことをよく言いますよね。
<ロポラ星に行く機会なんて一生ない
私は数学でぶつくさ言ってました。「こんなん社会出てから使わんわい」って。
当然、数学の成績は……ウフフ。

よろしければ、またおいで下さいませ。
鈴藤 由愛
2008/07/19 22:34
期末テストの光景 プラスマイナス1/BIGLOBEウェブリブログ
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