アクセスカウンタ

<<  2017年4月のブログ記事  >>  zoom RSS

トップへ

タイトル 日 時
ネガイネガワレ 15
真っ暗闇の中、階段をずうっと降りていくと――下の方にぼんやりした明かりが見えてきた。もうじき底につくようだ。 明かりがあるということは、そこに生活の場なり、仕事の場なり、何かしら人間の活動場所があるということだ。 誰かがいるかもしれない。鉢合わせしたら面倒なことになるだろか。 ……私は足を止めて、今降りてきた方を見上げる。 上へと続く階段の先は果てない暗闇に吸い込まれているかのようで、見ているだけで心細くなる。 今さら引き返せるものか。勉強の時間もとっくに過ぎた今、皆の前へ……デニスの... ...続きを見る

トラックバック / コメント

2017/04/29 11:58
ネガイネガワレ 14
冷静に考えろ。 相手が私に向けた感情は憐れみだ。傷ついた動物を見て抱く感情と同じものだ。お前は傷を負った動物を見て、かわいそうだと思いはしても恋心なんて抱かないだろう? そういうことだ。 冷静に考えろ。 私なんか選ばれるわけがない。相手には思う相手がいる。自分なんて足元にも及ばない高貴で美しい存在だ。それを差し置いて、私を選ぶと思うのか? 冷静に考えろ。 こんな体で、面倒な過去を背負った女がどうやって愛されようというのだ。 冷静に考えろ。 私にはもう、男に差し出せる物なんて残ってい... ...続きを見る

トラックバック / コメント

2017/04/22 12:39
ネガイネガワレ 13
皆が仕事に取りかかると、建物の中はとても静かになった。仕事場は食事や寝起きをする生活の区画から離れているので音が届かないのだ。 指定の場所へ私が着くと、デニスは先に待っていた。窓を直す材料らしい物を小脇に抱えながら、そわそわした様子で。 こちらに気付くなり、彼は尋ねる。 ...続きを見る

トラックバック / コメント

2017/04/08 10:38
ネガイネガワレ 12
デニスはそれから、みるみる回復していった。 目には光が宿り、血色の良くなった顔は生命力が感じられた。動きもきびきびとして、若者らしい活力にあふれていた。 整った顔立ちにはやはり、明るい表情が映えるものだ。女性達はますますデニスに夢中になって、勉強そっちのけで黄色い声を上げたりすり寄ったりした。 かつてのデニスなら、それらの行動に困惑しきっていただろう。だが彼は、以前の彼ではない。 「わかったわかった」と手を叩き、「今は勉強の時間だから、集中してもらいたい」と軽くいなして勉強を続行させる胆... ...続きを見る

トラックバック / コメント

2017/04/01 17:05

<<  2017年4月のブログ記事  >> 

トップへ

プラスマイナス1 2017年4月のブログ記事/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる