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<<   作成日時 : 2011/05/30 18:18   >>

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ある日のこと。
神様は、自分の降臨を求める心の声に気付いた。
どうやら下界に、心の底から救いを求める男がいるようだ。
真摯に降臨を求める心の声など、一体何年ぶりに聞いたことだろう。
神様は早速、その男がどこにいるのかを探った。

男は、小さな狭苦しい部屋の中でうずくまっていた。
顔に苦悩の色を濃く浮かべ、低いうめき声さえもらしている。
もしや病に苦しんで、救いを求めているのかもしれぬ。
苦しみ嘆き、真剣に救済を求めているのなら、応えてやらねばなるまい。
神様は男の所へ行って、病を取り除いてやろうと考えた。

「な、何ですかあんたは!」

男は、狭苦しい室内に突然現れた神様に、びっくり仰天した。
相手が神様だというのに、なんとも無礼な反応である。
しかし、神様の姿を見たことのない人間ならば仕方のないことだろう。

「お前の求めによって現れたのだ。さあ、病の苦しみから救ってやろう」
「はあっ!? 体なんかどこも悪くないですよ!」
「お前は、『おお、神よ』『神は我を見捨てたもうたか』と嘆き、私の降臨を求めたではないか」

男は、ぽかんと口を開けたまま、二の句が継げなかった。
それから、トイレットペーパーが無くて困っていただけだということを、できるだけ怒らせないように説明するにはどうしたらいいのか真剣に考え始めた。

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